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基盤モデルで人気新職業「呪文を唱える人々」はずっと必要?

ChatGPT(チャットGPT)やMidjourney(ミッドジャーニー)をはじめとする生成的人工知能(ジェネレーティブ人工知能、生成AI、GAI)によるコンテンツ生成は、今では珍しいことではなくなったが、GAIの力を正確に利用して高水準の作品や製品を作り出すのはそれほど簡単なことではない。GAIを操作する者は複雑な任務をAIが認識できる言葉に分割し、複数の指示文(プロンプト)を作成して、より正確な回答を得る必要がある。そこで「AIへの指示文の作成を専門的に行う職業」の「プロンプトエンジニア」が誕生した。プロンプトエンジニアのことを「呪文を唱える人々」と呼ぶ人もいる。

現在、中国国内の各大手就職情報プラットフォームでは「プロンプト技術者」、「プロンプトエンジニア」と呼ばれる職業は月収が1万5000元(1元は約20.0円)から6万元となっている。資格として1-3年の実務経験を求めるところが大半だが、「経験不問」も少なくない。仕事の内容は主に、関連業界における指示文の設計・管理・最適化により基盤モデルのトレーニングを行い、関連業務のチームと協力して製品全体のパフォーマンスを高めることだ。

首都師範大学情報工程学院の唐暁嵐准教授によると、プロンプトエンジニアの従事者はまず関連分野について一定の知識を備えていてはじめて、正確な指示文を作成できる。AIは今、それぞれの垂直分野に向かって発展を続けている。たとえば弁護士という業界の場合、法学の知識があってはじめて、問題を正確に描写したり、生成された結果が正確か、実行可能かを判断することができる。これと同時に、この職業の従事者はAIを大量に使用したコンテンツ生成(AIGC)の経験が必要で、質問を複数回行い問題を最適化し、期待された結果を得るにはどうすればよいかを知る必要がある。これを踏まえた上で、基盤モデルの作業原理を理解し、原理を踏まえて質問文の質を高めれば、よりよいものになる。

プロンプトエンジニアは一時的な職業になるだろうか。唐准教授は、「状況を踏まえて考える必要がある。基盤モデルの技術的進化がますます人類に適応した方向へ向かうことは確実だ。このレベルから考えて、今後のプロンプトはますます人類の思考や習慣に適応したものになるだろう。ただ将来、頭の中にある内容を直接形にする技術が出てこない限り、私たちは自分の考えていることを表現するのに、文字という形式によって示さざるを得ない。この段階にとどまっている限り、プロンプトは存在し続け、その最適化と探求は常に行われる」との見方を示した。

猟聘ビッグデータ研究院がこのほど発表した「AIGC雇用情勢ビッグデータ報告2023」によると、AIGCの人材ニーズはAIよりも好調だという。両者を比較すると、2020年第1四半期(1-3月)から21年第1四半期にかけて、AIGCとAIの求人増加率は伯仲していた。しかし、その後はAIGCが全体として成長傾向が続き、23年第1四半期の新たな求人数は20年同期の5.63倍になったのに対し、AIの新規求人成長率は相対的に緩やかになり、20年同期の1.95倍にとどまった。一方で、過去1年間近くのAIGCの新規求人の平均年収は40万1200元で、同期のAIの平均年収(32万300元)を8万900元上回った。

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